2025年から大学入学共通テストに「情報I」が加わりました。国公立大学を受験するほとんどの受験生が対象となるため、「情報Iって何?」「どう対策すればいいの?」という保護者・生徒からの相談が急増しています。
この記事では、情報Iが大学入試に組み込まれた背景、共通テストにおける位置づけ、そして保護者として知っておくべきポイントを整理します。
※この記事の情報について
大学入試制度は変更される場合があります。最新の情報は大学入試センター公式サイト・各大学公式の入試要項でご確認ください(確認日:2026年6月)。
なぜ「情報I」が大学入試に必要になったのか
文部科学省は、高等学校における情報教育の充実を図るため、2022年度から高校の必修科目として「情報I」を設置しました。そして、2025年度入試(2025年1月実施)から、大学入学共通テストに「情報I」が加わりました。
この背景には、AIの普及・デジタル社会への移行・情報を正確に読み取り活用する力の重要性増大といった社会変化があります。「プログラミングが書ける人を育てる」というより、「情報を読み取り・処理し・活用できる思考力を持つ人を育てる」という目的です。
情報Iの出題内容は、プログラミング・アルゴリズムだけでなく、情報社会・ネットワーク・データ活用・情報モラルなど、幅広い領域をカバーしています。
共通テスト「情報I」の概要(2026年度入試時点)
以下は2026年6月時点で確認できる情報をもとにした概要です。入試の詳細は大学入試センター公式情報をご確認ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 配点 | 100点 |
| 主な出題領域 | 情報社会の問題解決・コミュニケーションとメディア・コンピュータとプログラミング・情報通信ネットワークとデータ活用 |
| 対象 | 国公立大学受験者の多くが対象(大学により扱い異なる) |
「国公立大学を受験する生徒全員が対象」の意味
理系・文系問わず国公立大学を受験する生徒の多くが情報Iの対策をする必要があります。これは、従来の受験では理系が数学・理科、文系が国語・社会という住み分けがあったものに、全受験生共通の科目が加わったことを意味します。
特に文系の生徒にとって、情報Iは「受験科目として慣れていない分野」となる場合があります。「文系だから情報は関係ない」という考え方は、国公立大学を志望する場合には通用しなくなっています。
情報Iで最も差がつく「プログラミング」領域
情報Iの中で最も配点が高く、差がつきやすいのがプログラミング・アルゴリズム領域です。共通テストでは「DNCL(共通テスト用擬似プログラミング言語)」という独自の疑似言語を使った問題が出題されます。
DNCL(擬似プログラミング言語)は、変数・代入・条件分岐・繰り返し・配列・関数などの概念で構成されています。これらを理解して、プログラムの動作を追いかける「トレース」ができることが高得点につながります。
学校の情報I授業でどこまで扱われているかは、学校によって差があります。「学校の授業ではプログラミングをほとんどやらなかった」という高校生もいます。その場合、家庭での自習や個別指導での補強が必要になります。
情報Iと数学のつながり
情報Iのプログラミング・アルゴリズム分野は、数学的な思考力と深く関連しています。変数の変化を追いかける力、条件を整理して結果を予測する力、配列(データの集まり)を扱う感覚は、数学の思考と重なります。
逆にいえば、数学が苦手な生徒はプログラミング問題でも苦労しやすい傾向があります。情報Iの基礎力を上げようとする場合、数学的思考の強化と並行して行うことが効果的です。
保護者が今すぐ確認すべきこと
- お子さんが国公立大学を志望しているか:志望大学が情報Iを課すかどうかを確認する(大学公式の入試要項を必ず確認)
- 学校の情報I授業でどこまで学んでいるか:プログラミングや論理回路・データ分析の扱いを確認する
- 情報Iの模試・予想問題を受けたことがあるか:実際の問題形式に触れていない場合は、早めに取り組む
- 不安な領域はどこか特定する:プログラミング・ネットワーク・データ分析のどれが弱いかを把握する
情報I対策を始める時期の目安
受験を高3の1月(共通テスト本番)と仮定した場合:
- 高2〜高3の夏まで:学校の授業内容の復習・4領域の全体像を把握する
- 高3の夏〜秋:過去問・予想問題集に取り組み、苦手領域を特定・補強する
- 高3の11月〜12月:時間を計った演習で本番の感覚を掴む
「情報Iは後回しでいい」と考えてしまう受験生は多いですが、100点満点の科目です。直前に詰め込もうとしても、プログラミングの思考力は短期では身につきにくい部分があります。早めに基礎を固めることをおすすめします。
まとめ
情報Iは、2025年度入試から大学入学共通テストの必須科目となりました。「情報系の仕事に進むつもりはないから関係ない」という考え方は、国公立大学受験においては通用しなくなっています。
特にプログラミング・アルゴリズム領域は、学校の授業だけでは対策が不十分なケースもあります。高1・高2のうちから意識して取り組むことが、高3での受験戦略を有利にします。
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※この記事の情報は2026年6月時点のものです。入試制度・学校情報は変更される可能性があります。最新情報は各公式情報でご確認ください。
著者:藤原進之介(株式会社数強塾 代表)
東進ハイスクール・東進衛星予備校・代々木ゼミナールなど出講実績あり。株式会社数強塾代表。累計3,500名以上の中高一貫校生を指導。横浜市石川町。
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