のような式のグラフを、y= の形に直してからかいていませんか。
切片を2つ求めるほうが、たいてい速い
直線は2点あれば引けます。わざわざ分数の傾きを出す必要はありません。
2つの方法
| 方法 | やること | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 切片法 | と を代入 | グラフをかくだけ |
| y=の形 | y について解く | 傾きや変化の割合が必要 |
やってみる:切片法
のグラフをかきなさい。
y軸との交点( を代入)
点 (0, 4)。
x軸との交点( を代入)
点 (6, 0)。
この2点を結べば完成です。分数は一度も出てきません。
【検算1】2点とも元の式を満たすか確かめます。
どちらも12 ○
【検算2】第3の点でも確かめます。 なら
点 。これは と のちょうど中点です ○
y=の形に直すと
傾きは 、y切片は4です。
【検算1】切片法で求めた2点から傾きを計算します。
一致 ○
【検算2】y切片4は、切片法の と同じ点です ○
どちらの方法でも同じ直線
ただし傾きが分数のときは、切片法のほうが正確にかけます。分数の傾きを目分量でとるのは難しいからです。
もう1問
のグラフをかきなさい。
なら で 。 なら で 。
(0, -3) と (4, 0) を結びます。
【検算1】y=の形にすると
傾き 、y切片 ○
【検算2】2点から傾きを計算します。
一致 ○ 符号のミスもここで見つかります。
xかyが消えている形
| 式 | グラフ | 関数か |
|---|---|---|
| x軸に平行な直線 | 関数(傾き0) | |
| y軸に平行な直線 | 関数ではない |
は「x がいくつでも y は3」。傾き0の一次関数です。
は「y はどんな値でもよい」。1つの x に y が無数に対応するので、関数ではありません。
【検算】 の直線上には 、、 などがすべてあります ○ y が1つに決まりません。
切片法が使えない場合でもあります。x軸との交点しかないからです。
連立方程式の解=交点
と の交点を求めなさい。
2本の直線の両方を満たす点——それが連立方程式の解です。
を代入すると
交点は (3, 2)。
【検算1】両方の式に代入します。
どちらも成立 ○
【検算2】グラフでも確かめられます。 は と を通り、 は と を通ります。2本の交点が ○
学校の授業では、なぜここが飛ばされやすいのか
1. 「y=の形に直す」が基本として先に来るから
一次関数は で導入されます。だからその形に直すのが自然な流れです。
ところがグラフをかくだけなら2点で足ります。切片法という選択肢が示されないと、毎回分数の計算をすることになります。
2. 「関数でない直線」の扱いが軽いから
は直線ですが関数ではありません。一次関数の単元で扱うと混乱するため、さらっと流されがちです。
しかし連立方程式のグラフでは普通に出てきます。「直線=一次関数」ではないと確認しておく価値があります。
3. 方程式と関数が別の単元だから
は連立方程式の形、 は一次関数の形。同じ直線なのに登場する単元が違います。
「連立方程式の解=2直線の交点」という対応が、両方の単元をつなぐ鍵になります。
【検算】3つの方法
1. 求めた点を元の式に代入する
最も確実です。
【検算】 ○
2. 2点から傾きを計算して、y=の形と比べる
符号ミスが見つかります。
【検算】 ○
3. 第3の点でも確かめる
【検算】 も直線上 ○
よくあるミス
ミス1:切片の x と y を取り違える
を入れたら y切片です。
ミス2:符号を落とす
負の係数で割るときに注意します。
ミス3: を関数だと思う
y が1つに決まりません。
ミス4:分数の傾きを目分量でとる
切片法のほうが正確です。
ミス5:切片が分数のときに困る
y=の形に切りかえます。
ミス6:交点を代入で確かめない
両方の式に入れます。
練習問題
- のy軸との交点を求めなさい。
- 同じ式のx軸との交点を求めなさい。
- 2点から傾きを求めなさい。
- y=の形に直しなさい。
- の2つの切片を求めなさい。
- が関数でない理由を答えなさい。
- と の交点を求めなさい。
解答
- (0, 4)
- (6, 0)
- (0, -3) と (4, 0)
- 1つの x に y が無数に対応するから
- (3, 2)
まとめ
- グラフをかくだけなら切片法が速い(2点で決まる)
- 傾きが必要ならy=の形に直す
- どちらでも同じ直線
- は関数、 は関数ではない
- 連立方程式の解は2直線の交点
- 検算は代入/傾きの照合/第3の点
同じ直線に2つの表し方がある——このことに慣れておくと、連立方程式と一次関数が1つにつながります。高校では が直線の一般形として主役になります。いまのうちに、この形のまま扱えるようにしておいてください。
この単元でつまずいたままなら
「なぜそうなるのか」が抜けたまま先へ進むと、後の単元で必ず戻ってくることになります。オンライン数学専門塾「数強塾」は、公式の暗記ではなく理由から説明する完全1対1の個別指導です。プロ講師のみ(学生アルバイトはいません)、中高一貫校の進度にも対応しています。
ご相談は無料です。入会の強制はありません。

