群数列は手順さえ決まれば難しくありません。迷うのは、何から手をつけるか分からないからです。
最初にやることは常に同じ。「第 群の最後の項が、全体で第何項か」を出す。これが全部の入口になります。
結論:まず「区切りの項番号」を出す
第 群に 個ずつ入る群数列を考えます。
1 | 2, 3 | 4, 5, 6 | 7, 8, 9, 10 |
第1群から第 群までの項数の合計は
したがって
第 群の末項は、全体の第 項
【検算】数えて確かめます。
| 群 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 項数 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 末項の項番号 | 1 | 3 | 6 | 10 |
| 1 | 3 | 6 | 10 |
一致 ○
初項の項番号
第 群の初項は、第 群の末項の次です。
【検算】:。第4群は7, 8, 9, 10 なので初項は第7項 ○
典型問題は3つ
| 問い | 使うもの |
|---|---|
| 第 群の初項・末項 | 区切りの項番号 |
| 第 項は第何群の何番目か | 不等式で群を特定 |
| 第 群の和 | 初項・末項・項数 |
どれも「区切りの項番号」から出発します。
やってみる1:第 群の初項と末項の値
この数列はもとが自然数列なので、項番号と値が同じです。
- 末項の値:
- 初項の値:
【検算】:末項 ○、初項 ○
【検算2】:末項6、初項4。第3群は4, 5, 6 ○
やってみる2:第100項は第何群の何番目か
末項の項番号が100以上になる最初の群を探します。
| 13 | 14 | |
|---|---|---|
| 100以上か | × | ○ |
第14群です。第13群までで91項使っているので
第14群の9番目。
【検算】第14群は第92項から第105項まで(14個)。
確かに9番目 ○
【検算2】項数を確認します。 ○ 第14群は14個 ○
この数列では値も100です(項番号と値が一致するため)。
やってみる3:第 群の和
第 群は初項 、末項 、項数 の等差数列(公差1)です。
等差数列の和は(初項+末項)× 項数 ÷ 2 なので、まず初項と末項を足します。
したがって和は
【検算1】:第4群は 。公式では
一致 ○
【検算2】:。公式では ○
【検算3】:和は1。公式では ○
もとが自然数列でない場合
の第 群の和を求めよ。
もとの数列は奇数列で、全体の第 項の値は 。
末項の値
末項は第 項なので、値は
初項の値
初項は第 項なので
和
初項と末項を足すと
項数 なので
第 群の和は ——きれいな結果になりました。
【検算1】:。 ○
【検算2】:。 ○
【検算3】初項と末項の式。 で初項 ○、末項 ○
【検算4】末項の項番号。 で 、第6項の値は ○
ここで大事なのは「項番号」と「値」を分けて考えることです。項番号は群の構造で決まり、値はもとの数列で決まります。
学校の授業では、なぜここが飛ばされやすいのか
1. 「区切りの項番号を先に出す」という手順が示されにくいから
群数列の問題は設問ごとに聞かれ方が違います。だから問題ごとに考える形になりやすい。
ところが入口は常に同じ——第 群の末項が第何項か。この一手を最初に打つと決めておけば、どの設問にも対応できます。共通の手順として明示されにくいのが、この単元の難しさです。
2. 「項番号」と「値」の区別が混ざりやすいから
もとが自然数列だと項番号と値が一致します。だから区別しなくても解けてしまう。
ところが奇数列や等比数列が元になると、2つは別物になります。導入の例で区別する必然性がないため、応用で混乱することになります。
3. 群を特定する作業が「探す」形になるから
第 項が第何群かを求めるには、 を満たす最小の を探します。
これは2次不等式を解いてもよいし、いくつか代入して探してもよい。手順が一意でないため、型として教えにくい。実際には代入して探すほうが速いことがほとんどです。
【検算】3つの方法
1. 実際に書き出して確かめる
第4群くらいまでなら書けます。公式の値と照合します。
【検算】第4群は 。初項7、末項10、和34 ○
2. 項数の合計が合っているか
(末項の番号)(初項の番号) が群の項数になるはずです。
【検算】第14群: ○
3. 小さい で公式を確認する
を代入します。
【検算】: で1、 で5()○
よくあるミス
ミス1:項番号と値を混同する
別物です。もとの数列を使って値に直します。
ミス2:初項の番号を とする
が必要です。前の群の末項の「次」だから。
ミス3:群の番号を1つずらす
を満たす最小の 。以上か超過かに注意します。
ミス4:何番目かを引き算だけで求める
です。前の群までの項数を引きます。
ミス5:群の項数を確認しない
第 群に何個入るかを問題文で確かめます。 個とは限りません。
ミス6:和の公式で項数を間違える
項数は 個。(初項+末項)× 項数 ÷ 2 です。
練習問題
について(1〜4)。
- 第 群の末項は全体の第何項か答えなさい。
- 第 群の初項は全体の第何項か答えなさい。
- 第100項は第何群の何番目か求めなさい。
- 第 群の和を求めなさい。
- の第 群の和を求めなさい。
- 5を で確かめなさい。
- 群数列を解くとき、最初にやるべきことを答えなさい。
解答
- 第 項。検算: で第10項 ○
- 第 項。検算: で第7項 ○
- 、 より第14群の9番目()
- 初項+末項 、項数 より。検算: で34 ○
- 初項 、末項 、和は
- : ○ : ○
- 第 群の末項が全体の第何項かを出す
まとめ
- 入口は常に「第 群の末項は第何項か」
- 第 群に 個なら末項は第 項
- 初項はその1つ後ろ:
- 項番号と値は別物。値はもとの数列から出す
- 第 項の群は代入して探すのが速い
- 群の和は(初項+末項)× 項数 ÷ 2
- 検算は書き出す/項数の合計/小さい で確認
群数列は「2重の番号づけ」——群の番号と、群の中の番号——を1本の番号に翻訳する問題です。2つの座標を1つに直すという意味では、座標の考え方とも通じています。区切りの位置さえ押さえれば、あとは足し算と引き算だけです。
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