「2点 、 を通る直線の式を求めよ」——中2の一次関数で必ず出る問題ですが、手順が定着せず毎回思い出せないという声が多い部分です。
やることは2ステップだけ。順番を固定してしまえば、どんな数でも同じ作業で終わります。
結論:傾きを出す → 通る点を代入する
- 傾き を計算する( の増加量 ÷ の増加量)
- どちらか一方の点を に代入して を出す
それだけです。以下、実際に手を動かします。
手順を実演する
2点 、 を通る直線を求めます。
ステップ1:傾きを出す
は1から3へ、 は5から9へ。
傾き ( の増加量)÷( の増加量)
この時点で まで決まりました。
ステップ2:点を代入する
を代入します。
よって求める式は
【検算】もう一方の点 も通るか確認します。。通ります。
この確認が重要です。代入していないほうの点で必ず検算すると、計算ミスがその場で分かります。
どちらの点を代入してもよい
ステップ2で を使っても同じ答えになります。
同じ 。計算が楽なほう(数が小さいほう、0が含まれるほう)を選んで構いません。
傾きの計算で分母・分子を取り違えないために
いちばん多いミスが分母と分子の逆転です。
覚え方は「傾き=縦÷横」。坂道の傾きを考えれば、横に進んだ距離に対して縦にどれだけ上がったか、です。
分子が 、分母が 。逆にすると値が変わってしまいます。
【検算】上の例で逆にすると 。この傾きで を通る直線は 。
を入れると 。通りません。検算すれば必ず気づけます。
引く順番は揃える
でも でも、分子と分母で順番が揃っていれば同じ値になります。
揃っていないときだけ危険です。 となり、符号が逆になります。
特殊な場合
座標が同じとき(縦の直線)
2点 、 は傾きが計算できません(分母が0になる)。
この直線は という形で表します。 の形では書けないので、一次関数ではありません。
座標が同じとき(横の直線)
2点 、 なら傾きは 。式は 。
傾き0の直線で、これは一次関数に含まれます(定数関数)。
【検算】いくつかの2点で通しで確認
| 2点 | 傾き | 切片 | 式 | もう一方で検算 |
|---|---|---|---|---|
| ○ | ||||
| ○ | ||||
| ○ | ||||
| ○ |
すべて検算が通りました。3行目は1行目と同じ直線です( も も 上にあります)。
切片が最初から分かる場合
片方の点の 座標が0なら、その点の 座標がそのまま切片です。
上の表の2行目 がそれです。 が即座に分かるので、傾きだけ計算すれば終わります。
問題を見たらまず「 の点はないか」を探すと、計算が1段階減ります。
よくあるミス
ミス1:傾きの分母分子を逆にする
上で見たとおりです。縦÷横。検算すれば必ず気づけます。
ミス2:引く順番が分子と分母で揃っていない
のような書き方をすると符号が逆になります。どちらの点を「1番目」にするかを先に決めて、両方で統一します。
ミス3:代入した点でしか確認しない
を求めるのに使った点は、当然その式を満たします。検算になりません。必ず使っていないほうの点で確認してください。
練習問題
- 2点 、 を通る直線の式を求めなさい。
- 2点 、 を通る直線の式を求めなさい。
- 2点 、 を通る直線の式を求めなさい。
- 2点 、 を通る直線の式を求めなさい。
- 2点 、 を通る直線の式を求めなさい。
解答
- 傾き 。 より 。(比例)。検算: ○
- より切片は 。傾き 。。検算: ○
- 傾き 。 より 。。検算: ○
- 傾き 。(横の直線)
- 座標が同じなので傾きが計算できない。(縦の直線。一次関数ではない)
まとめ
- 手順は2ステップ:傾きを出す → 点を代入して切片を出す
- 傾きは縦÷横。分子が 、分母が
- 引く順番は分子と分母で必ず揃える
- 代入する点はどちらでもよい。楽なほうを選ぶ
- 使っていないほうの点で必ず検算する
- 座標が同じなら (一次関数ではない)、 座標が同じなら
2点から直線を決める作業は、中3の放物線と直線の交点、高校の図形と方程式、微分の接線——直線が出てくるあらゆる場面で使います。手順を固定しておけば、本題のほうに集中できます。
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