立方体の展開図で「向かい合う面」を見つける——これができれば、展開図の問題はほとんど解けます。
一直線に並んだ面は、1つ飛ばしが向かい合う
ただし折れ曲がっているところでは、このルールがずれます。そこが最大の落とし穴です。
基本:一直線なら1つ飛ばし
次の展開図で、向かい合う面の組をすべて答えなさい。(1〜4が横一列、5が2の上、6が2の下)
| 5 | |||
| 1 | 2 | 3 | 4 |
| 6 |
1・2・3・4は横一列。組み立てると側面の輪になります。
- 1と3(1つ飛ばし)
- 2と4(1つ飛ばし)
- 残った5と6
【検算1】6面が2枚ずつ3組に分かれました ○ 1面も余っていません。
【検算2】輪になった4面はぐるっと1周します。1→2→3→4→1と回るので、2つ先が反対側——1つ飛ばしと同じことです ○
5と6の位置がずれていても同じ
5が1の上、6が3の下にあっても、結果は同じです。
- 1と3、2と4、5と6
帯の4面が決まれば、残り2枚は自動的にペアになります。
折れ曲がると1つずれる
階段状の展開図(1・2が横並び、2の下に3、3の右に4、4の下に5、5の右に6)では、どの面が向かい合いますか。
一直線ではないので、1つ飛ばしは使えません。実際に折ると
- 1と4
- 2と5
- 3と6
「3つ先」が向かい合っています。
折れ目を1回またぐごとに、1つずれる
【検算】ここでも6面が2枚ずつ3組に分かれています ○
隣に見えても向かい合うことがある
2段3列の展開図(上段が1・2・3、下段が4・5・6)ではどうなりますか。
| 1 | 2 | 3 |
| 4 | 5 | 6 |
折ってみると
- 1と3(上段の1つ飛ばし)
- 4と6(下段の1つ飛ばし)
- 2と5——となり合っているのに向かい合う
展開図の上では2と5はくっついています。しかし組み立てると反対側にきます。
【検算】他の4面(1・3・4・6)がすでに2組を作っているので、残るのは2と5だけ ○ 消去法でも確かめられます。
「くっついている=隣り合う」とは限らない
確実な見分け方
| 方法 | やること |
|---|---|
| 1つ飛ばし | 一直線に並んだ部分で使う |
| 消去法 | 2組が決まれば、残り2枚が3組目 |
| 頂点で判断 | 同じ頂点に集まる3面は向かい合わない |
3つ目が特に強力です。展開図で角がぶつかっている面どうしは、組み立てると隣り合う——だから向かい合いません。
サイコロなら和が7
サイコロは向かい合う面の和が7と決まっています。
- 1と6、2と5、3と4
展開図に数字が書かれていれば、ペアを見つけたら和を確認できます。
【検算】、、。3組の和を全部足すと
1から6までの合計 と一致 ○
学校の授業では、なぜここが飛ばされやすいのか
1. 展開図が「かく」対象として扱われるから
小学校では展開図をかく・組み立てることが中心です。頭の中で折る訓練までは進みません。
ところが入試で問われるのは組み立てた結果を予測する力。実際に紙で作る経験を積んだうえで、手を動かさずに判断する練習が必要になります。
2. 「1つ飛ばし」が万能に見えてしまうから
一直線の部分では確実に使えます。だからいつでも使えると思い込みやすい。
ところが折れ曲がった展開図では通用しません。例外を確認する場面が作られにくいため、思わぬ失点につながります。
3. 空間図形の必修配当が短いから
立体の展開図は小学校でも中学校でも扱われますが、体積・表面積の計算が中心です。
向かい合う面を特定するタイプの問題は入試向けの応用にあたり、練習の機会が限られています。
【検算】3つの方法
1. 6面が2枚ずつ3組に分かれるか
最も基本です。余りや重複があれば、どこかが間違っています。
【検算】1と3、2と4、5と6——ちょうど3組 ○
2. 同じ頂点に集まる面を確認する
向かい合う面が同じ頂点に集まることはありません。
【検算】角がぶつかっている面どうしをペアにしていないか確認 ○
3. 実際に紙で折ってみる
迷ったら手を動かすのがいちばん速い。1回作れば感覚がつかめます。
【検算】2と5が向かい合うことを、紙で確認できます ○
よくあるミス
ミス1:折れ曲がりでも1つ飛ばしを使う
ずれます。実際に折って確認します。
ミス2:となり合う面をペアにする
2段3列の真ん中のような例外があります。
ミス3:3組に分けきらない
6面すべてを使います。
ミス4:同じ面を2組に入れる
1面は1組だけです。
ミス5:サイコロの和7を忘れる
数字があれば検算に使えます。
ミス6:向きや模様を無視する
面の向きまで問われることがあります。
練習問題
- 横一列に1・2・3・4が並ぶとき、向かい合う組を答えなさい。
- 1の展開図で、5と6が残るとき、その2枚の関係を答えなさい。
- 階段状の展開図で向かい合う組を答えなさい。
- 2段3列(上段1・2・3、下段4・5・6)で向かい合う組を答えなさい。
- 4で2と5がとなり合って見えるのに向かい合う理由を、消去法で説明しなさい。
- サイコロで向かい合う面の組を3つ答えなさい。
- 6の3組の和の合計を求めなさい。
解答
- 1と3、2と4
- 5と6が向かい合う(残った2枚は必ずペア)
- 1と4、2と5、3と6
- 1と3、4と6、2と5
- 1と3、4と6で2組が決まるので、残る2と5が3組目
- 1と6、2と5、3と4
- 21(1〜6の合計と一致)
まとめ
- 一直線に並んだ面は1つ飛ばしが向かい合う
- 折れ曲がるとずれる(階段状なら3つ先)
- となり合って見えても向かい合うことがある
- 2組決まれば残り2枚が3組目
- 同じ頂点に集まる面は向かい合わない
- 検算は3組に分かれるか/頂点の確認/紙で折る
展開図の問題は「頭の中で折れるか」がすべてです。そしてこの力は、実際に紙で何度か折った人にしか身につきません。時間があるときに、いろいろな展開図を切って組み立ててみてください。手を動かした経験が、そのまま空間の感覚になります。
この単元でつまずいたままなら
「なぜそうなるのか」が抜けたまま先へ進むと、後の単元で必ず戻ってくることになります。オンライン数学専門塾「数強塾」は、公式の暗記ではなく理由から説明する完全1対1の個別指導です。プロ講師のみ(学生アルバイトはいません)、中高一貫校の進度にも対応しています。
ご相談は無料です。入会の強制はありません。

