時計算は追いかけ算です。走っているのは長針と短針。
1分間に、長針は短針より5.5度多く進む
この5.5という数さえ出せれば、あとは角度 ÷ 5.5で終わります。
まず、それぞれの速さを出す
長針
長針は60分で1周(360度)します。
1分で6度です。
短針
短針は12時間で1周。1時間では
30度なので、1分では
1分で0.5度です。
差が大事
1分間に5.5度ずつ、長針が短針に近づきます。これが時計算の全部です。
| 1分あたり | |
|---|---|
| 長針 | 6度 |
| 短針 | 0.5度 |
| 差 | 5.5度 |
やってみる1:重なる時刻
3時から4時の間で、長針と短針が重なるのは3時何分ですか。
3時ちょうどの角度
短針は3の位置。12時から数えて
90度先にいます。長針は12の位置(0度)です。
追いつくまでの時間
3時16と11分の4分です。
【検算】そのときの角度を両方計算します。
長針は
短針は
ぴったり一致 ○ 重なっています。
やってみる2:直角になる時刻
3時から4時の間で、長針と短針が直角になるのは何時何分ですか。
3時ちょうどが、すでに直角です。90度離れているので。
そのあと長針が追いつき、追い越して反対側に90度離れたときが2回目です。
長針は短針より90度+90度=180度多く進む必要があります。
3時32と11分の8分です。
【検算】角度を計算します。
長針は
短針は
ちょうど90度 ○
やってみる3:一直線になる時刻
3時から4時の間で、長針と短針が一直線(180度)になるのは何時何分ですか。
追いついてから、さらに180度離れるので
3時49と11分の1分です。
【検算】差を確認します。
長針は
短針は
ちょうど180度 ○
12時から次に重なるまで
12時ちょうどに重なった長針と短針が、次に重なるのは何時何分ですか。
長針が短針より1周(360度)多く進めば追いつきます。
65分あまりなので1時5と11分の5分です。
【検算1】1時間に1回より少し遅れて重なります。12時間で11回——だから分母が11になるのです ○
【検算2】 分=12時間 ○ 11回でちょうど1日の半分です。
学校の授業では、なぜここが飛ばされやすいのか
1. 「短針も動いている」が見落とされやすいから
時計を見るとき、私たちは短針が数字の上で止まっているように感じます。
実際は1分で0.5度ずつ動いています。3時30分の短針は3と4のちょうど真ん中にあります。この事実を確認する場面が作られにくいのです。
2. 分数の計算が重いから
5.5で割るので、答えは必ず11を分母に持ちます。 のような数は、小学生には扱いにくい。
計算の負担が大きいため、意味の理解より手順の暗記に流れやすくなります。
3. 旅人算と別の名前で並ぶから
時計算は追いかけ算です。速さの差で最初の角度を消す——構造はまったく同じ。
ところが特殊算は場面ごとに名前がついて並びます。同じ式だと確認する場面が少ないため、新しい解法として覚え直すことになりがちです。
【検算】3つの方法
1. その時刻の角度を両方計算する
最も確実です。
【検算】3時16分:どちらも 度 ○
2. 分母が11になっているか
5.5で割るので、答えは11分の何かになります。
【検算】 ○
3. 時刻が指定の範囲内か
3時台なら0分以上60分未満のはずです。
【検算】、、 ——すべて60未満 ○
よくあるミス
ミス1:短針を動かさない
1分で0.5度動きます。
ミス2:速さの差ではなく和で割る
同じ向きに回るので差です。
ミス3:直角が1時間に2回あることを忘れる
追いつく前と後で2回あります。
ミス4:最初の角度を間違える
○時ちょうどなら30×○度です。
ミス5:分数を小数に直して誤差を出す
11分のまま答えます。
ミス6:範囲外の答えを見逃す
60分を超えたら、その時間帯には起こりません。
練習問題
- 長針と短針の1分あたりの角度を、それぞれ求めなさい。
- 1分間に何度差がつくか求めなさい。
- 3時ちょうどの、長針と短針の角度を求めなさい。
- 3時台に重なる時刻を求めなさい。
- 3時台に直角になる2回目の時刻を求めなさい。
- 3時台に一直線になる時刻を求めなさい。
- 12時の次に重なる時刻を求めなさい。
解答
- 長針6度、短針0.5度
- 5.5度
- 90度
- 3時16分
- 3時32分
- 3時49分
- 1時5分
まとめ
- 長針は1分で6度、短針は1分で0.5度
- 差は1分で5.5度
- 時計算は追いかけ算(角度 ÷ 5.5)
- 重なる:差を0にする/直角:90度/一直線:180度
- 答えは必ず11が分母
- 検算は両方の角度を計算/分母11の確認/範囲内か
時計算でいちばん大切なのは、「短針も動いている」と認めることです。止まって見えるものが、実は毎分0.5度ずつ動いている——そこに気づけば、あとは旅人算と同じ計算をするだけ。5.5という数を自分で作れるようになれば、公式を覚える必要はありません。
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