巣鴨中学校と城北中学校の比較

今回は、東京の私立男子校の中でも「規律が厳しい」とよく言われる巣鴨中学校と城北中学校を比較します。両校とも進学実績が高く、教育方針に明確な特色があります。ここでは、2025年度時点の最新情報を基に、入試動向・校風・学び・実績・生活面まで「家庭目線」で整理します。

先に結論:両校は東京の進学校の中では校則や規律が比較的厳しい方ですが、それによって心身ともに鍛錬され、人格形成と大学実績につながっています。ただし、教育のアプローチは異なります。

  • 巣鴨中学校:「硬教育(努力主義)」を基盤とした文武両道の精神で、剣道を必修とし全生徒が初段取得を目指す。心身を鍛える教育が特徴
  • 城北中学校:「質実厳正」の精神を柱とし、中2までに中学課程を終え中3から高校課程に入る先取り教育が特徴。国公立大学への進学実績が高い
目次

巣鴨中学校と城北中学校の比較:どちらを選ぶべきか

巣鴨中学校と城北中学校。どちらも東京の私立男子校として、長い歴史と高い進学実績を持つ学校です。でも、実際にどちらを選ぶべきか迷っている保護者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、公式情報で確認できる事実を軸に、以下のポイントを整理します。

  • 偏差値と入試動向(2025年度最新)
  • 教育方針と校風の違い
  • カリキュラムの特徴
  • 大学合格実績(2025年度)
  • 校則と生活面の違い
  • 立地とアクセス
  • こんなお子さんに向いている

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偏差値と入試動向(2025年度最新)

※ 偏差値は年度・模試母集団により変動します。四谷大塚の「合不合判定テスト(80%偏差値)」を参考値として記載しています。最新の模試結果は各模試の公式サイトでご確認ください。

【巣鴨中学校】

  • 2/1(通常)Aライン80:54
  • 2/1午後(算数選抜)Aライン80:65
  • 2/2(2期)Aライン80:58
  • 2/4(3期)Aライン80:60

巣鴨は算数選抜入試があり、数学に強いお子さんにも門戸が開かれています。算数選抜の偏差値は65と高めです。

【城北中学校】

  • 2/1(1回)Aライン80:55
  • 2/2(2回)Aライン80:58
  • 2/4(3回)Aライン80:59

城北は3回すべての日程で偏差値が55〜59と安定しています。2/1の偏差値は巣鴨より1ポイント高いです。

入試科目と配点(2025年度)

※ 入試科目・配点・時間は年度で変更される可能性があります。最新の募集要項で必ず確認してください。

【巣鴨中学校】

  • 入試日程:2/1午前(Ⅰ期)/2/1午後(算数選抜)/2/2(Ⅱ期)/2/4(Ⅲ期)
  • 4科目入試(Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期):算数(100点)国語(100点)理科(50点)社会(50点)合計300点満点
  • 算数選抜(2/1午後):算数のみ100点(60分)
  • ※4科目入試は帰国生の優遇措置あり、算数選抜ではなし

【城北中学校】

  • 入試日程:2/1(第1回)/2/2(第2回)/2/4(第3回)すべて午前
  • 4科目入試:国語(100点・50分)算数(100点・50分)理科(70点・40分)社会(70点・40分)合計340点満点
  • ※帰国生の優遇措置あり

城北は理科・社会の配点が巣鴨より高く(各70点)、4科目のバランスが重視されます。巣鴨は算数・国語の配点が高い(各100点)一方、理科・社会は各50点です。

立地とアクセス

通学のしやすさは、6年間の学校生活を左右する大切な要素です。両校のアクセスを比較します。

【巣鴨中学校】

  • HP:https://www.sugamo.ed.jp/
  • 東京都豊島区上池袋1-21-1
  • TEL:03-3918-5311
  • 電車
    • JR山手線 大塚駅(北口)より徒歩10分
    • JR・西武・東武・地下鉄各線 池袋駅(東口)より徒歩15分
    • JR埼京線 板橋駅(東口)より徒歩15分
  • バス
    • 池袋東口〔王40〕〔草63〕乗車 「上池袋3丁目」バス停下車 徒歩3分

【城北中学校】

  • HP:https://www.johoku.ac.jp/
  • 東京都板橋区東新町2-28-1
  • TEL:03-3956-3157
  • 電車
    • 東武東上線 上板橋駅より徒歩10分
    • 東京メトロ有楽町線・副都心線 小竹向原駅より徒歩20分
  • バス
    • 都営バス(新宿駅西口~王子駅前)
    • 関東バス/国際興行バス(高円寺駅北口~赤羽駅東口)
    • 「小茂根」バス停下車 徒歩10分

教育方針と校風:規律の重さは「鍛える」ためのもの

「校則が厳しい」と聞くと、不安になる保護者の方もいるかもしれません。でも、両校の教育方針を理解すると、その「厳しさ」の意味が見えてきます。

【巣鴨中学校】「硬教育(努力主義)」で心身を鍛える

社会学者・教育者の遠藤隆吉が1910年に私塾「巣鴨学舎」を設立してから、100年以上の歴史を持つ巣鴨中学校。教育理念は「心身ともに努力主義」です。

「硬教育」という言葉が示すように、努力を重んじる教育方針が特徴です。剣道を必修とし、全生徒が初段取得を目指します。これは単なる校則ではなく、「心身を鍛える」という教育の一環です。

校則の特徴:

  • 制服あり、着用の細かい規定あり
  • 頭髪は伸びすぎないこと
  • スマホの所持・使用は、校内・登下校含めて一切禁止。ただし相当な理由があれば、許可の届出と預ける形で持ち込むことができる
  • 寄り道禁止

【城北中学校】「質実厳正」で人間形成と大学進学を両立

教育者・儒学者で府立四中の校長を務めた深井鑑一郎と実業家の井上源之丞が、1941年に城北中学校を創立しました。府立中の中で指導が最も厳しい府立四中の教育方針を踏襲し、「質実厳正」の精神を柱としています。

教育目標は「人間形成と大学進学」。規律を重んじながらも、学力向上を目指す教育が特徴です。

校則の特徴:

  • 制服あり。指定のものでなくても、一定基準内のものなら使用できる(巣鴨より柔軟)
  • 茶髪・長すぎる頭髪は禁止
  • スマホは持込は可能だが、校内と登下校の使用は禁止、校内ではロッカーに保管する。見つかれば没収され、親が取りに行かなければならない

※ スマホの扱いについて
スマホの扱い(持ち込み可否・校内使用ルール)は年度・学年で運用が変わることがあるため、最新の学校案内・生徒手帳・説明会資料で確認することを推奨します。説明会で直接質問するのも良いでしょう。

カリキュラムの特徴:学びの進め方が違う

両校とも中高一貫校ですが、学びの進め方に違いがあります。お子さんの学習スタイルに合うのはどちらでしょうか。

【巣鴨中学校】数学選抜クラスと剣道必修

  • 併設型中高一貫校
  • 中1・中2は5クラス、中3で一般4クラスと数学選抜1クラスに分かれる
  • 高1は一般4、数学1、高入生1のクラス編成、高2・高3では文系2・理系4のクラス編成となる
  • 国際教育にも力を入れ、海外体験や英語学習制度も盛ん
  • 剣道を必修とし、全生徒が初段取得を目指す(心身を鍛える教育の一環)

数学が得意なお子さんは、中3から数学選抜クラスに入ることができます。剣道は全員が必修で、心身を鍛える教育の一環として位置づけられています。

【城北中学校】先取り教育で中3から高校課程へ

  • 併設型中高一貫で6年間を3期体制で実践
  • 中入生は中2までに中学課程を終え、中3から高校課程に入る(先取り教育)
  • 高1では中入生と高入生は別クラス、高2で理系・文系に2コース編成、高3でさらにそれぞれ私立・国公立に分けられ4コース編成となる
  • ICT教育とグローバル教育にも力を入れている

城北は先取り教育が特徴です。中2までに中学課程を終え、中3から高校課程に入ります。高3では私立・国公立に分かれるため、志望大学に合わせた学習が可能です。

大学合格実績(2025年度):どちらが強い?

進学実績は、志望校選びの重要な判断材料です。2025年度(2025年春)の実績を見てみましょう。

※ 大学合格実績は年度で変動します。以下は学校公式公表にもとづく数値です(巣鴨:2025年3月31日現在/城北:令和7年の学校公表資料)。

【巣鴨中学校】

  • 国公立大学
    • 東京大学:1
    • 京都大学:2
    • 一橋大学:4
    • 東京科学大学(*1,*2合併):6
    • 筑波大学:6 ほか多数
  • 私立大学
    • 早稲田大学:45
    • 慶應義塾大学:44
    • 上智大学:16
    • 東京理科大学:91
    • 明治大学:56
    • 青山学院大学:28
    • 立教大学:19
    • 中央大学:39
    • 法政大学:34
    • 学習院大学:9 ほか多数
  • 推薦制度:学校推薦型選抜(公募制)合格の事例がデジタルパンフレットに掲載されており、推薦合格者が増加傾向にある

巣鴨は早慶・上理など難関私大への合格者数が多く、私大志向のご家庭にも選択肢になりやすい実績です。

【城北中学校】

  • 国公立大学
    • 東京大学:10
    • 京都大学:2
    • 一橋大学:10
    • 東京科学大学:5
    • 筑波大学:5 ほか多数
    • 国公立大学合計:115
  • 私立大学
    • 早稲田大学:111
    • 慶應義塾大学:64
    • 上智大学:21
    • 東京理科大学:143
    • 明治大学:109
    • 青山学院大学:33
    • 立教大学:48
    • 中央大学:56
    • 法政大学:78
    • 学習院大学:19 ほか多数
    • 私立大学合計:1174
  • 推薦制度:指定校推薦(学校推薦型選抜)や総合型選抜のサポートを公式Q&Aで明記。慶應・早稲田・私立医学部などの指定校に言及

城北は国公立(東大・一橋など)と難関私大(早慶上理)の双方で合格者数が厚く、幅広い志望に対応しやすい実績です。

こんなお子さんに向いている

両校の特徴を踏まえて、どんなお子さんに向いているか整理します。

巣鴨中学校が向いているお子さん

  • 心身を鍛えたい、規律のある環境で成長したい
  • 数学が得意で、算数選抜入試を考えている
  • 剣道など、武道を通じて精神を鍛えたい
  • 早慶を中心とした私立大学への進学を考えている
  • 国際教育や海外体験に興味がある

城北中学校が向いているお子さん

  • 先取り教育で早くから高校課程を学びたい
  • 国公立大学、特に東大・一橋大への進学を考えている
  • 4科目をバランスよく学びたい(理科・社会の配点が高い)
  • ICT教育やグローバル教育に興味がある
  • 規律は重んじるが、制服などは柔軟な対応を希望する

まとめ:どちらを選ぶべきか

巣鴨と城北は両校ともに、東京の進学校の中では校則や規律が比較的厳しい方ですね。でも、その「厳しさ」の意味は違います。

巣鴨中学校は「硬教育(努力主義)」を基盤とし、剣道を必修とするなど、心身を鍛える教育が特徴です。算数選抜入試があり、数学に強い生徒にも門戸が開かれています。進学実績では早慶に強く、2025年度は早稲田45・慶應44を記録しています。

城北中学校は「質実厳正」の精神を柱とし、中2までに中学課程を終える先取り教育が特徴です。進学実績では国公立大学に強く、2025年度は東大10・一橋10・国公立合計115を記録。私立大学でも早稲田111・慶應64と高い実績を残しています。

両校とも推薦制度を活用しており、指定校推薦や学校推薦型選抜のサポートも充実しています。校則については、スマホの扱いなど年度で変更される可能性があるため、最新の学校案内や説明会資料で確認することをおすすめします。

偏差値だけでなく、各家庭の教育方針や志望校の特色をしっかり理解した上で、お子さんの個性や将来の目標に合った学校選びが大切です。実際に学校説明会や文化祭に足を運び、校風を肌で感じることをおすすめします。

今日できる一歩

  • 両校の公式サイトで最新の募集要項と大学合格実績を確認する
  • 学校説明会や文化祭の日程をチェックし、実際に足を運んで校風を感じる
  • お子さんと一緒に「どんな6年間を過ごしたいか」を話し合う

出典

※ 最新の募集要項・入試情報・大学合格実績は各校の公式発表をご確認ください。本記事は2025年12月時点の情報に基づいています。

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この記事を監修した人

藤原進之介は、日本の作家・予備校講師。東進ハイスクール・東進衛星予備校の最年少講師を経て、日本初の情報科目講師として代々木ゼミナールに移籍。武田塾教務部情報課課長。河野玄斗の河野塾ISM講師。著書4万部突破。株式会社数強塾代表取締役。
著書『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)はベストセラー。Amazonランキング1位。​
神奈川県横須賀市出身。20歳で起業し学習塾を計7校舎立ち上げる。数学専門塾「数強塾」代表。英検対策の「英論会」・国語専門塾「現代日本国語塾・論塾」・総合型選抜専門塾「AOG」など含む数強塾グループでは、累計生徒数2500名突破。​数検1級。情報I専門塾「情報ラボ」代表。

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